「それまでゲームばっかしてた俺にとって、青春部は新鮮でした」



花火を手に青空先輩に視線を向ける。



「ありがとうございました」



気持ちいいほど真っ直ぐな琥太郎先輩の声が、夜の砂浜に落ちる。



青空先輩の花火が小さく消えても、それを持ったままジッとそこに立ちつくす。



「私もです、初めは確かに釣られてました。でも、彩乃ちゃんと友達にもなれて、みんなと知り合えたこと本当によかったって思ってます」



奈美ちゃんがそう言いながら少し笑う。



「これからも、私は青春部にいます。やめませんから」



「なんだよ……」