「花火するんだよ、やっぱ海辺のバーベキューにはそれがねえとな」



沈み行く夕日に照らされて、みんなで片付けを始める。



持ってきた道具を洗うため、設置された洗い場まで奈美ちゃんと咲良先輩と一緒に歩いていく。



青空先輩から離れたその場所に着くと、道具を洗い場に置いた咲良先輩の肩が震えた。



「ごめん……、ちょっとだけ」



そう言った咲良先輩はその場に座り込み、声を殺して泣くのを私と奈美ちゃんは黙って見ていた。



きっと私なんかよりずっと辛い咲良先輩。



奈美ちゃんが洗い場で、道具を洗い出す。