「笑いません?」 「笑わねえよ」 樹先輩がそう言うと、静かに口を開く。 「俺、俳優みたいのになりたいんです……」 そういえばかっこいい3号。 かっこいいが関係あるのかどうかわからないけどね。 「いえ、なれるとは思ってませんよ。でも、まあ夢って聞かれたらそれもありかと……」 慌てて言い訳するように言う3号に、青空先輩が声を出す。 「どうしてなれないと思っているんだ?」 「え?」 「夢なんだろ? だったらなればいい」