散々食べて、話して、笑った後、ふと見ると夕日が海に反射して朱色の空気が辺りを包む。
「そう言えば、3号。お前の夢は?」
あの日の土手の夕日を思い出したのか、樹先輩が聞く。
「夢ですか?」
突然聞かれて不思議そうな顔をする。
沈みかける夕日に視線を向けて、その言葉を待つ。
「そうだなぁ、俺……、どうかな?」
「なんだ? ないのか?」
「いえ、なくもないんですけど……」
それは言うのを躊躇っているように聞こえて、顔を3号に向ける。
少し照れくさそうな3号がみんなの視線を避け、海を見た。
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