「じゃあ……」



そう言って青空先輩も椅子に立ち上がる。



それはとても不安定な椅子だから、みんなで支えあったりして。



片手には紙コップを持ち、もう片方の手は隣の人の肩に手を置きながら。



「なにに?」



琥太郎先輩がそう聞くと、青空先輩がいつものように怒り出す。



「琥太郎っ! 決まってるだろ」



そう言って紙コップを空に掲げる。



「みんなの青春にだっ!」



晴れ渡る青空に掲げられるいくつもの紙コップ。



「かんぱーい」


「乾杯っ!」


「げっ、こぼれた」


「危ないっ」