「そんなことねえよ。俺はこう見えてやる気あんだよ」 え? ちょっと……、樹先輩? 危ないよ? 何故だか突如椅子の上に立ち上がる樹先輩。 とっても不安定な椅子の上から私たちを見下ろすその顔は少し笑っていて。 「ほらっ、お前らも立て」 そう言って奈美ちゃんの手を引っ張る。 どうして椅子の上に立ち上がるのか……。 そんなことは青春部のみんなには聞かなくてもわかる。 「えー、どうして」 「樹君危ないよ?」