窓から異変に気づく生徒たちが顔を出す。 「誰か、保健の先生呼んできてくれっ!」 先生の叫ぶ只ならぬ空気に、慌てて走り出す生徒たち。 「救急車は? 青空っ、青空っ!」 樹先輩に抱えられ引き上げられた青空先輩の意識はなかった。 それからの数分、私たちはプールサイドに立ち尽くし、先生たちの慌てぶりと飛び交う言葉に唖然とするしかなかった。 「心臓は?」 「微かに……」 「何か処置が」