咲良先輩がプールの縁に捕まった時、その身体がプールに沈むのを唖然として私は見ていた。 「え? おい、なんだよっ月夜さんっ!」 樹先輩の声に不安がよぎる。 「月夜さんっ!」 「青空っ!」 第二校舎の窓から、叫ぶのは偶然通りかかった先生の声。 樹先輩が飛び込む水の音。 「青空っ! 救急車っ! 誰か救急車呼んでくれっ!」 そう叫びながら、走る先生。 沈む身体を必死で引き上げる樹先輩。