そこには2Mの表示。



もう一度大きく水飛沫が上がるのは、青空先輩が飛び込んだから。



それは後で笑い話になるような話だった。



だって、泳げない咲良先輩を、さらに泳げない青空先輩が助けるなんてことできないし。



溺れる人を助けに入った人が、溺れるなんてどう考えても笑える話しだし。



青空先輩の残念な話しが一つ増えるだけの話しだったのに。



なんだかんだで、青空先輩も咲良先輩が好きなんだぁ、とか後で笑って話せるようなことだったはずなのに……。



「咲良さんっ」



咲良先輩をプールサイドまで引っ張っていった、意外に泳げるらしい青空先輩。



「月夜さんっ?」