「いえ、別に……。ただ、どうしてなのかと思って」
「うん?」
「だって咲良先輩、あんなに綺麗で素敵なのに……。それをあんな言い方しなくてもいいと思いません?」
そりゃあ、好きじゃないのは仕方ないけど、だからってあんな言い方……。
「わざとだよ」
「え?」
「月夜さんはわざと冷たくしてるんだよ」
わざとなら尚更、咲良先輩が可哀想だと思うんだけど。
そう思った私に、樹先輩が少し笑う。
「あれは月夜さんの優しさだ。月夜さんに気がねえなら、期待持たしても意味ねえだろ?」
まあ、そうだけど……。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…