少し微妙な空気にはなったものの、その後はいつも通りに楽しく話しながら、お弁当タイムが終わる。



トイレにでも行こうかと立ち上がる私に、樹先輩も立ち上がり歩き出す。



皆から少し離れたところまで来ると、樹先輩が声を出した。



「お前が気にするな」



「え?」



「なんか変なこと言って悪かったな」



そう言って来られても、いまいち意味がわからずに首を傾げる。



「あの二人のことだよ」



チラッと後ろを振り返り、皆の座る方に視線を向ける。



ああ、そういうこと。