ゲンちゃんが渋々口を開いた。




「将汰は元々彼女いるんだよ。付き合って1年半くらいかな…だから…陽菜ちゃんは…そのぉ……要は、遊び相手…………だったと…思う…」




私とマキコの表情を見ながら恐る恐る話すゲンちゃん。





「あんた何でそれを最初に言わないの?私にも言わなかったよね?」




マキコが冷めた表情で棒読みする。






「いやっ、そのマキコの場合はさ!ただ紹介ってだけだったから…まさか陽菜ちゃんと……付き合う話になるとは思ってなくて…」





「あんた最低だよっ!」




「悪かったってば!でも聞いてよ!俺だってまさか将汰が陽菜ちゃんに付き合おうって言うなんて思ってなかったんだからさ!そもそも俺が気に入ってたんだしっ!」





「どさくさ紛れにンなこと言ってんじゃねーよっ!」




『マキコ!!………もうわかった。ゲンちゃん話してくれてありがとね。』




「つーわけで、あんたもう消えてくんない?気分悪いんだけど。」





「こんなことになるなんて思わなかったんだ、陽菜ちゃん、ごめんね…」




申し訳なさそうに言いながら帰って行くゲンちゃん。