馬鹿な女は1番扱いやすい。



私は何もわからないふりをして、逆らいもしない。


あの出来事のことは口にしないし、責めたりもしない。



それが将ちゃんには都合のいい女に過ぎない。






「実はさ~、元カノがドライブに連れてってくれたら、俺の車のローンを支払ってくれるって言うんだよね~。」






そう、将ちゃんは私が最も気にしていることを知っていながら、元カノをダシに、私にお金を求めるようになった。




負けたくないと思って私はお金を出す。




「仕事をしてないから携帯や車の支払いが滞ってる。」




「親にはバイトしてることになっていて、生活費を渡さなきゃならない。」




1度に大きな金額を言うので、言う回数は少なかった。