「陽菜ちゃん遊んだりしてないんだ?」




『うん。男の人の車乗るの初めて。あ、初めてじゃないか。親戚の叔父さんの車ならある。』




「なんだよそれ(笑)彼氏とかいないの?」





いたらこんな風に遊んだりできないでしょ!




『前にいたけど、同い年だったから車とか持ってなかったし…自転車で2人乗りとか…原付とか…くらいかなぁ』





「じゃあ今はフリーなんだ?」




『うん。彼氏いたら今ここにいないと思うよ?』




「なんか見た目と違って真面目なんだね~」





そう。
やっぱり見た目で判断されることは多々あったんだよね、どこで何をやっても。




『でも私、自分を着飾るの好きなんだよね。』





「お洒落さんなんだね~」




『センスがあるかどうかはわからないけどね(笑)』




どこに向かっているかもわからないまま窓の外に目をやると、知らない街並みに景色が変わっていた。




『…どこ行くの?』




「俺んち!」





『そうなの?!』





時間は夜の8時を回っていた。





『こんな時間からお邪魔して大丈夫なの?』





「全然大丈夫よ、親とかあんまうるさくないから」





ふ~ん……