あたしは冷え切った幹の手を握った。
「ごめんねっ・・・早く元気になってねっ・・!!あたし毎日お見舞い来るからっ!」
すると幹は悪戯っぽく笑った。
「わかったからそんなに泣くなっての。」
そしてあたし達は静かに唇を近づけていった・・・・。




ガチャッ!!


勢いよく部屋のドアが開く。
あたし達は急いで顔を遠ざけた。


やって来たのはさっきの医者だった。
「あなた達何やってるのっ!?まったくこれだから最近の若い子は・・・。」


もー・・・いいタイミングで来やがって・・・!!


「俺っていつ退院できるんですか?」
幹はこんな奴に敬語を使っている。


やっぱり・・・大人だなあ・・。あたしと1つしか年変わんないんだけどなあ・・・。


「そうねー1週間くらいは大事をとって入院してもらうことになるわね。かなり体が衰弱しきってるから。今も点滴じゃないと栄養を取り入れることができないのよ。」


1週間もっ・・・!?


あたしは呆然としていて2人の会話も全然頭に入ってこなかった。