「…何だよそれ。」
あたしの上に馬乗りになりながら、お兄ちゃんが声を発した。
「先に好きって言ったの、苺だろ?」
「…っ、それはっ」
「意味が違う、とか言うなよ、今さら。じゃあ何であの時否定しなかったんだよ、え?」
…ずるいよ、お兄ちゃん。
「あたしが否定できると思ってるの?だって、お兄ちゃん…」
「お兄ちゃんなんてさぁ!」
急に声を荒げて、びくっとしたあたしを見下ろしながら
「呼ばれて嬉しかったことなんて、一度もないよ。」
そう言って、唇を塞がれた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…