…だけど、言わないといけない。


 これが、お兄ちゃんをどれだけ傷つけることだとしても、あたしは構わない。


 でも…。



 …もうあの声が聞けなくなる。


 あの笑顔も見ることができなくなる。



 …そっちの方が、あたしにとっては何倍も苦痛だった。