ずっと、自分に自信が持てませんでした。 名前も覚えられずに、ずっと“委員長”というあだ名だった私に。 まるで自分の顔を隠すように、ぶ厚いメガネをした私に。 自信なんてものは、存在しなかったのです。 『結愛先輩…。』 声が、震える。 勉強もできなくて。 クラスのなかでも存在を示せなくて。 自分の胸の内を誰かにさらけ出すのが怖くて、本当の気持ちを隠し続けた私。 それを今、初めてさらけ出そうとしていたのです。