神は彼を奪う～君と生きた道～

「大丈夫か？」
朝飛くんの胸の中で泣いている私に声をかける。
「ほら、顔上げろって」
朝飛くんが私の顔を自分の方へと上げる。
そして、私たちは軽いキスを交わしたんだ。
「朝飛・・・くん？」
私は思わずビックリして、話かける。
「俺、玲が好き。　本気で好きだよ。　本気で付き合いたいって思ってる・・・本気で守りたいって思ってる。　俺じゃ・・・ダメなの？」
ううん。　むしろ、朝飛くんじゃなきゃ嫌だよ。
「朝飛くんがいい・・・朝飛くんが好き」
「えっ・・・」
朝飛くんが頬を赤くして私を見つめる。
「じゃあ、もう1回キスしていい？・・・恋人同士のキス」
「・・・いいよ」
私たちは、また近寄り・・・最初は軽く・・・だんだん深く・・・恋人同士のキスをした。　今までとは違った大人のキスに感じた。

「俺さ、これから玲のこと悲しませることが多くなると思う。　でも・・・どんなことがあっても、玲は俺と一緒に居てくれるか？」

「・・・当たり前だよっ・・・」



そう・・・私は気づいてなかったの。
”どんなことがあっても”

その言葉の意味を─・・・。