笑いの止まらない裕二にすっかり綾香のご機嫌はナナメだ。


「帰る!」

すっくと立ち上がる綾香を裕二が必死に止める。

「ごめんごめん、もう笑わないから」

「せっかく一生懸命考えて選んだのに!」

「だからごめんねって。ありがとう」

にっこりと笑う裕二に綾香は負けて座りなおす。



沈黙のあとに裕二が綾香を抱きしめる。

「ゆゆゆゆ裕二君?」


「ちゃんと待ったよ。クリスマスまで」


そこではっと思い出した。


そうだった!!どうしよう~~

途端に綾香の体はこわばる。

「大丈夫だから。怖くないよ」

優しく言った裕二の言葉に綾香は反応した。

「怖かったの。この前の裕二君」

裕二は体を離した。

「真面目な顔で怖かった…だから…」

「だから?」

「笑わせて」
真っ赤になって綾香が言う。


「わ…笑わせる?この場面で?」

びっくりしてたが真っ赤な綾香が可愛くて分かったと言って抱き寄せた。