″元也!″
…頭の中に、全てが、一度に、流れ出す─。
″翔太、授業終わったらすぐ1on1しねぇ?″
″がんばろうね″
″向こうがどうでも、お前は麻子ちゃんが好きなんだろ?″
″…やっぱ飲む″
″……俺…、好きだよ″
″元!…1on1…しない?″
″麻子のこと、好きなのか?″
″先輩は…俺の、憧れなんです″
″いい加減黙れねえのかよ!!″
″…っ…元也!…お父さんが…っ!″
″敦也と一緒に、送り出してやってくれないか″
″まだまだだな″
″でも…うまくなった″
″守りたいものを、守れる男になれ″
─親父、無理だよ…
俺は、俺が憎くてしょうがない。
自分を、許せない。
守りたいものを、一つも…守れてない……
俺が、壊した。