この5ヶ月間の思いをすべて吐き出すように、僕は泣き続けた。


なんてことだ、涙が止まらない。

鼻水が出るし、喉が痙攣しているし、かっこ悪い嗚咽が止まらない。


けれど僕は今、泣かなくちゃいけないのだと思う。


ずっと怯えていたことを認め、僕の弱さを認め、

それでも桜子を愛し続けると決めた僕を認めるために。


そして涙で自分をリセットして、明日からはもっともっと桜子を愛していく。



愛しても、いいんだ。


僕たちの赤ちゃんを、この世界に迎えてあげられるんだ。



「……どうしたの?」


桜子の声がした。


いつのまにか目を覚ました彼女が、僕らを不思議そうに見ていた。


僕と叔父はあわててベッドに駆け寄る。


「桜子、起きたか?大丈夫か?」

「桜子、気分はどう?」


思わずまくしたてる僕たち。


桜子はきょとんとした表情で言った。


「うん。平気。……だけど」

「ん?」