――…ねえ、拓人。 恋って不思議だね―― 彼女が言った。 ――こうして触れ合っている“今”じゃなくても、 私は拓人に恋してるの―― ――別の場所にいるときも、 会えなかったときも。 私は記憶の中から拓人を見つけだして、 何度でも恋しちゃうんだ―― 桜子。 僕もね、同じ風に感じるときがあるよ。 きっと僕たちは、 ものすごく幸せな永遠の中にいるんだ。 ……そうだよね?