静かな授業中。聞こえるのはお互いを描く鉛筆の音。



「キヨちゃんの見せて!」



手が疲れたのもあったし、集中力のない私は描くのを止めてキヨちゃんのスケッチブックを覗く。



「…って、うまっ!何その才能!」



「そ?別に、普通。みーのは?」



表情一つ変えることなく首を傾げたキヨちゃんは、席を立ち、中屈みになって私のスケッチブックを覗く。



「………ピカソ。」



キヨちゃん、その感想にたいしてどうやって反応していいのか分かんないよ。