「今日は二人組に別れて人物を描く授業の続きをします。…えー、支倉さんは、眞木君とでいいかな?」
美術の女の先生は遠慮がちに尋ねる。
きっと、私が来るまで奇数だったこのクラスは、眞木君…じゃなくて、キヨちゃんが残っていたのだろう。
ずっと入院していた子が、突然年上の同級生とペアなんて、普通怖いと思ったのだろう。
「別にいいですよー。ってか、この空間の誰と組むより気が楽なんで助かりまーす。」
私は毒を吐くように言う。もちろん、リーダーグループの女子は私を刺すような目で見ている。
旭は私の性格を知ってるし、困ったように頭を抱えていた。