「そのあと、でこぽん達、ワゴン車、乗り込もうとした。俺、止めようと思った。」



友達だった子だから、当然だと思う。キヨちゃんは周りの人を大切にしてるから、特に。



「だけど、一緒の奴ら、邪魔、した。沢山、殴られた。それでも、でこぽん、救いたかった。もう一度、一緒に、笑いた、かった。それだけだった。」



キヨちゃんの気持ちが伝わり過ぎてい、涙が出そうになる。



だけど、私は目を背けちゃいけない。私がキヨちゃんの過去を聞いたんだから。



私はゆっくり顔を上げた。