変な空気で旭も固まり、教室は緊迫している。



その変な空気の中、更に違う、変な空気が流れる。



後ろから、眞木君が登校してきたのだ。……何故か、机と椅子を抱えて。



「…はよ。みー、机。朝から、あの子達が、持って行くの見えた。」



ボソッと言った眞木君の言葉に教室がざわめく。



眞木君が喋っただとか、私のことを庇ったとか、そりゃもう色々。



眞木君は別になんてことないといった柔らかい無表情で、平然と自分の隣に机を運ぶ。



私も、旭も、教室にいた皆も、その光景を息を呑んで見ていた。