「ごめん」

状況を理解するのに時間がかかった

あたしは多分今、亮弥に抱きしめられた状態になっている


・・・・と思う。



「・・・っ」


「俺のせいだ。俺が窓割らなきゃ」


違うよ

亮弥だけのせいじゃない

あそこで話してたあたしも悪いし

亮弥のことを殴って窓に当てた奴の悪い

喧嘩をとめなかったあたし達みんなも悪い



でもごめんね。

今はこのショックをあたれる人が亮弥しかいなかった。

亮弥は別に悪くない


わかってるけど









「もういいよ。謝られても何言われてもあたしの傷は消えないんだから」



ごめんね。

ただの八つ当たりだよね

「ごめん」


亮弥から離れると悲しい顔をして
傷に触れようとした


「・・・っごめっ。帰るね」


亮弥が傷に触れようとしていることに気づいてわざと逃げた。



亮弥ホントごめんね


「あー」