「ワリィな、お前の球は受けねぇ」


 バッテリーを組んで一週間で俺はこう言われた。


「何でですか!?」


問い返した俺に返ってきたのは痛烈な一言だった。


「ストライクの取れねぇピッチャーに用はない」


お前向いてねぇや、ピッチャー。そう付け加えて先輩は俺の前を去った。


その後監督から外野手転向を勧められた。けど俺は頷かなかった。