「学校なんて後でいいやん」

その言葉にあたしは反応した。
大人にはこんなこと言われたことがない。

…この人は何かが違う

あたしはその時そう思ったんだ。

「…どうして?」

「あんな戦場みたいなとこに行く意味が俺にはわからん。だったら違う道があるんちゃう?」

あたしが思ってることと全く同じ事を口にした。

その時ぐっと世界が明るく見えたんだ。
そう、見違えるほど綺麗に。