透子は変わった。

高校に行って、バンドに入ったのだと桔梗から聞いたけど。

自分から高校生活を話すことはあまりしない。

「あ、でも。貴方が居ないと生きていけないっていうのは依存関係ね。」

思い出したように言い、パスタを口に運ぶ。

「依存関係も恋愛のうちだよ。」

「…まぁ、確かに。」

妥協することは難しい透子が珍しく同意する。

我が儘というか、我が道をいく女なんだろうな。

タラコパスタから顔を上げて彼女を見れば、

「…どうした?」

窓の外を見つめる姿。

宇宙人でもいたのかと俺も窓の外を見る。