すごいな。

「あたしはただ、大切にしたいものを傷つけられるのが嫌なの。」

「…うん。」

「仕事中だったんでしょう?呼び出してしまってごめんなさい。」

よく見ると袖口に紅い血がついている。
他の誰でもない彼女の血だ。

証拠に、彼女の両腕には包帯が巻かれているし、目の下を切っていた。