「言い訳をするつもり?
あれが正直な気持ちだろ。
俺への冗談も程々にしろよな。
散々人を振り回しやがって、いい迷惑だっ!」

しまった。
落ち着こうとしているのに、つい口調がきつくなってしまった。

「凪、聞いてくれ。
あのな…」

「嫌だっ、聞きたくないっ!」

どうせ俺への告白は嘘だったとでも言うのだろう。
分かってはいても、やはり聞きたくはない。
俺は耳を塞ぎ、ぎゅっと目を閉じた。
その拍子に俺の目から涙が零れる。

「…いいから聞けっ!」

「…っ!」