「あ、ありがとう…後で返す。」

「分かった。
それにしてもでかく見えるな、このシャツ。」

舞瀬が薄く笑いながら、見えている鎖骨の辺りを撫でた。

「ん…っ………や、やめろ…!」

その妙なくすぐったさに、ふとさっきの行為を思い出す。
薬は抜けているが、これ以上触れられるのは気持ち的に危ない。
俺は布団を深く被り、舞瀬に背を向けた。

「凪…?」

舞瀬の声に、不安が滲んでいる。

「ごめ……」

悲しませるつもりはなかったのに。
つい態度がぎくしゃくしてしまう。