「お世話になったよ。これで、一人の夜も楽しくなりそう!」

・・・・・一人、か。

私と同じかな。

少し違うのかな?

でも、お客様だし、そんなこと聞けないし!

「君も一人?」

・・・・・・???

「へ?」

驚きのあまり、間抜けな声が出てしまった。

「君が、さみしそうにケーキ売ってるの見て、こっちもさみしくなっちゃってさ。」

「え?あ、あの・・・・??」

「あんな浮かない顔するのは、孤独なのか、失恋か、どちらかだと思ったんだ。」

失恋て!!

「まあ、孤独に近いですかね。」

「やっぱり?まさか、親に捨てられたとか?」