「あ!そうだ!さっき本当にありがとう!
笹川涼、めっちゃ怖かったー!」


ぎゃはぎゃはと一人でしゃべってしまうのも、
私のクセだ。


「そうだと思ったよ。
―――――でも涼も昔からああじゃないんだよ?」


その言葉は笹川涼をかばっているようにも感じられた。




当たり前のように影が手を差しのべるから掴んで、
立ち上がった。


「まぁ、見た目はあんなんだけど、悪いヤツじゃない・・・・・・」


私を立たせると窓の外を少し見て、またニッと笑う。