「ただいまー」


「だめだよ千春ちゃん。
小百合寝てるから、シーだよ。」


人差し指を口の真ん中にする、シーのポーズの悟。


「うん、シーする。」


千春も真似してシーのポーズ。


なにこれ?


二人して、ほのぼのムードなんだけど。


可愛い男の子と女の子の、シーのポーズ。


すごく可愛いんですけど。

なんか私と温度差感じまくりなんだけど?


「どうした小百合。」


床にはいつくばってる私に気づいて、慌てて起こしてくれる。


「どうした、苦しい?」


涙でぐちゃぐちゃな顔を見つめられる。


「誰もいなかったから。」


警察に電話して、あなたを犯罪者にする所でした。


「ごめんな、淋しかったよな。
本当に可愛いな小百合は。」


そう言いながら、優しく頭を撫でてくれる。


「ちはる、おてがみかいたよ。」


千春が部屋に入り、紙を持ってくる。


『達也くんと千春ちゃんは朝ごはん食べました。
達也くんに聞いたら、今日は当番で朝横断歩道に旗を持って立つらしいので千春ちゃんと行ってきます。
何かあったら電話下さい。
090-×…-×…』


すぐ下に千春の象形文字が続く。