「なにか?」


なんなの?


「あっ、いえ、悟から年上の彼女とは聞いてたんですが、いや、えっと、なんでもないです。
すいません。」


年上すぎてびっくりって所か。


まぁそうだよね。


「さとるおにいちゃんは?」

その男の子は玄関にしゃがんだ。


千春と目の高さを合わせてくれてる。


この子いいこだな。


「ごめんね千春ちゃん。
悟今日来れないんだ。
今日って言うか、何日間か来れないと思う。」


千春の頭をなでながら、優しく話しかける。


「どうしたんですか?」


悟来ないの?


「うん、えーと、うーん。」


「悟に何かあったんですか?」


悟どうしたの。


「悟お兄ちゃん何かあったの?」


達也も不安そう。


「悟には、心配かけるから言わないでって言われてたんですが、達也くんと千春ちゃんにうそはつけないな。
悟今日入院したんです。
高熱で吐いてて、悟一人暮らしで看病する人いないから。
でも医者も二日ぐらいの入院って言ってました。」


私、うつしたんだ。


キスもしたし、うつるよね。


でも、入院って。


そんなにひどいの?