「お姉さん、告白無視ってひどくない?」


はぁ?


あんた、告白って。


「返事は?」


返事って、からかうなら別な人にしてよ。


今私、具合悪いんですけど。


「お断り。」


はい、返事したわよ。


さて、どうしよう、駅員呼ぶか?


「ねぇ、もうちょっと考えない?」


うるさいわね、まだいたの。


「俺の彼女になると、俺すーごく優しいよ。
今からすぐ家まで送るよ。」


にっこり微笑む可愛い男の子。


変なやつ。


変なやつだけど、家まで送ってくれるのか。


ちょっと。


いや、すごく心が揺れるな。


早く帰って、達也と千春起こして、達也小学校行かせなきゃ。


どうしよう。


変なやつだけど、本気じゃないよね、彼女って。


遊びなのかな?


こいつに家まで送ってもらったら、家ばれるな。


ばれても、取られるお金なし。


家ばれて危険な事あとあるかな?


男として危険………ないな。


よし、決めた。


「彼女になる。」