…うん?


今仲良し三人組、『おはよう』って言ってなかった?

恐る恐る部屋の掛け時計を見れば、7時40分。


……う…そ…。


朝の7時40分。


何度見ても同じ。


終わった。


終わったな。


先週、達也の風邪でお店休んだばかりで、ママにいい顔されなかったのに、無断欠勤って。


クビ決定だな。


朝のコンビニのバイトも無断欠勤じゃどうなるかわからない。


どうしよう、どうしたら。





「僕、保育園行くの久しぶり。」


達也の声。


保育園?


さっき保育園行くって言ってた。


ダメ、保育園行くお金ない。


止めなきゃ。


部屋のドアを開ければ、そこは朝の食卓。


テーブルの上には、ごはん、みそ汁、目玉焼き、あじのり、納豆、おしんこ。


それを食べてる仲良し三人組。


何これ。


ホームドラマみたい。


何これ?


「どうしたの小百合。
辛いの?
大丈夫?」


悟が私を支えて、ゆっくり座らせてくれた。


「おかあさん、なんでないてるの?」


千春に言われて、泣いているのに気がついた。