「三回ほど吐きました。
熱は朝が39度で、今は38度5分です。
子供が先週吐く風邪にかかってるので、うつったのではと本人は言っていました。」


誰と話してるの?


「小百合、起きれる。
よく診てもらおうね。」


目の前には白衣の男と看護婦さん。


「小百合、大丈夫?」


この可愛い男の子は……あぁそうか、悟だ。


「悟、頭ぼーとする。」


「もう大丈夫だよ。
往診してもらったから。
俺部屋の外にいるからね。」


往診?


「今は具合はどうですか?」


「えっと、吐き気はありますが、だいぶおさまりました。
今は………。」





「ありがとうございました。」


悟が往診してくれた医師を見送った。


「小百合やっぱり吐く風邪だってね。
調子どう?
薬局に薬取りに行っていい?
吐き気止めもあるみたいだからすぐ取りに行きたいんだけど。」


「うん。」


「小百合はゆっくりしてな。」


ー チュッ ー


今度はおでこにキスされた。


なんで私キスされてる?


そうか、私彼女なのか。


もう、いいや、寝よう。


こんなにゆっくりしたのいつぶりかな。


もう何も考えたくない。