あれから、結局三回ほど吐いた。


悟は嫌がることなく、背中をさすり続け、吐いた物を処理してくれ、脱水しないようにとこまめにスポーツドリンクを飲ませてくれた。





「落ち着いた?」


「うん、なんとか。」


吐き気はだいぶよくなった。


「じゃあ、ちょっと千春ちゃん保育園連れていくね。」


「「行ってきまーす。」」


保育園はもう行ってない、悟に言う前に二人は出てい行ってしまった。


追い掛けていく体力はなかった。


悟は私の枕元に洗面器、タオル、スポーツドリンクを置いて行ってくれた。


千春も保育園行ってない事はわかってるはずなのに。

あぁ、頭がぼーとする。


考えられない。


まぁいいや、帰ってくるでしょ。


もう私には、悟を疑う気持ちはなくなっていた。









「小百合、小百合、起きれる?」


なに?


誰かが私を呼ぶ。


目を開ければ、知らない顔。


誰?


「もう、大丈夫だよ。
見てもらうからね。」


なにが?


この人なに言ってるの?