「お疲れ様でーす。」


「お疲れ。あ、瞳ちゃん。」



バイトを終え、瑠美さんに声をかけて帰ろうとしたら呼び止められた。



「お兄さんに、私の独り身の友達紹介してあげよっか?」


「あー…ありがとうごさいます。
でも、多分お兄ちゃんが断っちゃうと思います。」



お兄ちゃんって、自分の興味のある人しか親しくしないから…


瑠美さんの気持ちはすごくありがたいけど、
謝っておく。


瑠美さんはいいよいいよって軽く受け流しながら、じゃあ…と言葉を続けた。



「瞳ちゃんが少しはお兄さんに厳しくしないとね。今のままだとお兄さんの恋人になった人が瞳ちゃんにヤキモチ妬いちゃうよ?」



はーい。なんて、返事はしたものの…


「私にそんなこと出来るかなぁ…」



お兄ちゃん、泣いちゃいそう。