もう、走る気力もなくて
ていうか走ったら涙が出そうで、帰宅の時間だったし、生徒もたくさんいたし
歩いて、上を向いて、涙が出ないように引っ込めた。


静かな友達は、そういう、転校生の子に
「やめなよ」とかいえる人じゃないと思ってたけど
なんだか、一緒に逃げられて、しかも時々一緒にマリのこと笑ってたから


もう…そういうのなんかどうでもよくなって。
それがたとえ、合わせていただけとしても、マリは傷ついたよ…。


本当に死ぬことを考えた。
死にたかった。


でも時々ある幸せが…マリを安心させていた。
それは家族との時間。

何かを買ってもらえたり、旅行に連れていってもらえると
すごく嬉しかった…。

その時間だけが、イジメの毎日を忘れさせてくれていたんだ。