―――――――――
―――親睦会当日

あれだけ楽しみにしていたはずの今日なのに、ベッドから降りれずにいた。



考えても考えても、答えは出ない





先輩に会うのは気まずいけど、休むわけには行かない


せっかく悠登が行く気になってくれたんだし


…それに、せっかく縮んだ先輩との距離が、また遠くなるのは嫌だ


…ん〜っ…よしっ





溶いた卵をフライパンに流し込みながら、先輩のことを考えてみた





…先輩はなんで私にあんなことしたんだろう


けど嫌いな子にキスなんてしないよね…


卵をくるっと回しながら、

勝手ににやける顔


何はともあれ、一歩前進じゃない?



「ふんふふ〜ん♪」




三人分のお弁当を作り終えて、身支度を整える


鏡の前で深呼吸



小泉里緒菜っ、頑張ります

何事もプラス志向の私は、真人先輩の話なんてすっかり頭から消えてた。