物心ついた頃から、俺の隣には里緒菜がいた。



里緒菜も同じ気持ちでいると信じて疑わなかった幼かった俺。



あれは…小学三年の時


『悠登っ、これ…』



顔を赤くした里緒菜から差し出されたピンク色の封筒


天にも昇る気持ちで、封を開けようとした瞬間



『斎藤くんに渡しといて』


…里緒菜のハートを射止めたのはサッカー少年斎藤


斎藤に負けじと入った、サッカークラブ


斎藤を追い抜くころには、成績優秀で学級委員の小池に恋していた里緒菜…


…それならばと塾通い…



何をするにも里緒菜中心、里緒菜一筋だった可愛い俺



あれは…忘れもしない

中一の夏