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里緒菜の機嫌が治らないまま迎えた放課後



「とっとと行って早く帰ろうぜ」

「……無理」

「さっきは俺が悪かったよっ、だから…早く行くぞ」

「……」


机にしがみついたまま動かない里緒菜にだんだんイラついてきた。



「お前が学級委員やるって言ったんだろ!」




「あ、あの今日は私が代わりに…」


見かねた田中が里緒菜をかばう



「ほんと?」


こいつ…どんだけわがままなんだよっ


「お前なぁっ…」


そこまで言いかけた俺の言葉を真紀が遮った。


「里緒菜、行きなよ、大丈夫だって。きっと慶吾先輩気にしてないから」


あぁ?慶吾先輩?


なんでヤツが出てくんだ?生徒会室に行くことと関係あんのか?


もしかして…


「なぁ真紀、慶吾先輩って…」


「生徒会役員だよ」


それかっ 里緒菜が学級委員になった理由



ただの気まぐれなんかじゃなく、慶吾先輩ねらい



それに付き合わされた俺


馬鹿らしくて言葉も出ねぇ



「……ほら行くぞっ」


「やっ、ちょっとー」


里緒菜の腕を掴んで教室を出た。

痛がったって放すつもりなんかない、俺自身、こんなにむかつくなんて驚いてるんだ。