「里緒菜ちゃんマジ可愛いんスけど〜っ」
…壊れた直哉…
「まぁ確かに可愛いな」
隆司がそんなこと言うもんだから、直哉のテンションは上がりっぱなしで、俺たちから離れてフラフラ歩きだした。
あ〜ぁ…アイツも小悪魔の餌食になるんだろうか…
「悠登、いいのか？直哉、マジで打ちに行くぞ、里緒菜ちゃんのこと」
「いいって何が？」
「好きなんだろ？俺、意外とこういう勘って当たるんだ…まぁいつでも相談のってやるからさ〜」
…好き…かぁ…
俺の里緒菜に対する気持ちは、そんな一言じゃ片づけられないんだ。
…マジで打ちに行く？
打てない打てない…
今までの里緒菜を見てればわかる
好きだと思ったら一直線の里緒菜、けど…
本気で里緒菜が好きになった男なんて今までいない
あいつのことは誰よりも…俺が一番よくわかってる。
里緒菜はまだ理想の男に会ってないんだ。
俺がなるんだ、絶対に。
何の根拠もないのに俺は…、里緒菜が本気で好きになるのは俺しかいないって、勝手にそう思い込んでた。
