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湘華学園 入学式
憧れの制服を着て悠登と歩く
「しっかしよぉ、まさか里緒菜が湘華受かるとはなぁ…」
「勉強頑張ったもんっ」
…ついでに言えば、ダイエットもメイクも頑張った。
「つ〜かどんだけでかいんだよこの学校」
二人とも特別歩くのが遅いわけじゃないのに、正門はまだまだ先。
「まぁいいじゃない、こうして綺麗なレンガ道を歩くのも」
「お前なぁ、そんなこと言ってられるのも今のうちだけだぞ… これからは寝坊したらおいてくからなっ」
「そんなこと言って〜、いつも待っててくれるじゃん」
悠登と一緒に登校するのは小学校のころからの私の日課で、まさか高校生になった今もそれが続くなんて、ランドセル姿のあの頃には、想像もしなかったな。
「…ふふ」
「ナンだよ気味悪い」
「悠登ってさ、いつからか急に身長伸びたよね」
「何言ってんだか…、いつまでも半ズボンにランドセルじゃ、かっこつかねぇだろ」
「あっ、もしかして、悠登も同じこと考えてた?」
「…さぁな。ほら行くぞ!」