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親友の真紀を部屋に寄んで、DVDをセットした。




「吉田も可愛そうよねぇ」

「何で?」


「だって…チュウもしてなかったんでしょ?」


「チュウはしたよ…でも…なんか違うっていうか」


「結局、里緒菜は吉田のこと好きじゃなかったんじゃない?」


「好きじゃなかったら付き合ったりしないもん」


「ふ〜ん、里緒菜の好きってさ、いつも簡単に終わっちゃうんだね。」


うぅ…真紀の鋭い指摘


確にいつもそう…


かっこいいとか、話しやすいとか、そんなきっかけで仲良くなって…

一緒にいるとドキドキしたりして


でもいざ付き合うと、相手に合わせるのが嫌になってくる。





「ブッ!!」



真紀が口からジュースを吹き出した



「なによそれっ」


「あぁ悠登のおすすめの…DVD」


「っじゃなくて、なんで借りてくんのよ」


「これからのために予習」

「……はぁ…」


真紀は溜め息をついて、私の顔を見る


「……はぁ…」


「ちょっと人の顔見て二回も溜め息つかないでよっ」



「あのねぇ…こんなの何の参考にもなんないでしょうがっ」